文豪・川端康成の言葉

別れる男に、

花の名を一つは教えておきなさい。

花は毎年必ず咲きます。

川端康成

貴女は、別れる男の思い出になりたいのですね。私は綺麗さっぱり貴男のことは忘れても。

ささいなことが私たちを慰めるのは、

ささいなことが私たちを悩ますからだ。

川端康成

「たった一言が人の心を傷つける。たった一言が人の心を温める。」という言葉をどこかのトイレに書いてあるのを見たことがあります。

たった一言です。ささいなものです。でも、そのささいな一言で私は慰められたり悩まされたりします。

人間の心など、僅かな風で揺れ動くローソクの火のようなものです。

「ささいなことが私たちを慰めるのは、ささいなことが私たちをなやますからだ。」おっしゃる通りだと思います。

一生の間に一人の人間でも幸福にすることが出来れば、

自分の幸福なのだ。

川端康成

心理学者のアルフレッド・アドラーの言葉に、「他人の幸せを考え実行することが人としての幸せ」みたいな言葉があります。

芥川龍之介の言葉に「人生を幸福にするためには、日常の瑣事を愛さなければならぬ。」という言葉があります。

誰かのためを考え行動する人と、それに気づく相手がいて、はじめて幸福感は生まれるのでしょう。

一人のよき友は、

地上のすべての宝玉よりも、

どんなに勝っていることか。

川端康成

よき友に勝る宝はないということでしょうか。

ソビエト連邦の劇作家アルブーゾーの言葉に「幸福というものは、一人では決して味わえないものです。」とあります。その他にも幸福について書いてある名言には、相手がいてはじめて成立する内容が多く感じられます。

お金やお宝よりも、相手を自分の思い通りに支配しようとすることなく、相手の関心ごとに互いに興味を示してくれる良きパートナーに出会えれば、最高の人生を送れるのと同じですね。

二人の結婚は美しかった。なぜなら彼女は離婚する力を持っていたから。
二人の離婚もまた美しかった。なぜなら彼女は友達となれる心を持っていたから。

川端康成

誰にもかれにも、

同じ時間が流れていると思うのはまちがいだ。

川端康成

時の流れる早さは同じでも、流れる時間の質までは同じではないということでいいですか。

太宰治の言葉に「疑いながら、ためしに右へ曲るのも、信じて断乎として右へ曲るのも、その運命は同じ事です。どっちにしたって引き返すことは出来ないんだ。」と、あります。

どんな時間の使い方をしても引き返すことは出来ない。結果は同じでも疑いながらと、断乎としてでは決断の質が違います。

大橋巨泉さんの話に「競馬で2・3に賭けるのに、たまたま誕生日が2月3日だから2・3に賭けるのと、馬の血統や調子などを調べた上で2・3を選ぶのでは結果は同じでも競馬の楽しみ方が全く違う。」とありました。

誰もが同じ時間の使い方をしているのではありません。

川端康成さんが言うように「同じ時間が流れていると思うのは間違いだ。」私は、おっしゃる通りだと存じます。

どんな花かて、見る時と場所とで、胸にしみることがあるもんや。

川端康成

川端康成その人について知りたい方は 「フリー百科事典 ウィキペディア」でどうぞ。

川端康成

川端康成の言葉には「心理」をテーマにした言葉が多く感じられました。その中から「おしゃる通り」と思えた言葉と「私にはそうは思えません」と感じた言葉の感想を書いてみました。

最後までお読みくださりあるがとうございました。