スーパーマーケットの利益率の計算を簡単に説明

パソコンのキーボードを打つ男性
画像・パソコンのキーボードを打つ男性

利益率計算の仕方は利益額÷売上×100です。

例えば鮮魚部門で8月の売り上げが1500万円で仕入れが850万円だったとします。棚卸を無視して期首在庫と期末在庫が同じだと仮定した場合の差益は650万円です。

利益650万円を売り上げの1500万円で割れば、8月の鮮魚部門の利益率が出てきます。
6500000÷15000000×100=43.3%

これは一月の総売り上を例に出しましたが、個別商品でも理屈は同じです。

例えば1尾100円で仕入れた魚を158円で販売したとします。この場合の仕入れは100円で売り上げは158円になります。利益額は158-100で58円になります。この利益額58円を売り上げの158円で割ると58÷158×100で利益率は36.7%になります。

間違いやすい利益計算

利益は仕入れの中にあるのではなく売り上げの中にあります。必ず利益額を売り上げで割ってください。利益額を仕入金額で割るのは過ちです。

なぜかと言うと200円の仕入れに40%の利益を乗せるときは200÷(100-40)×100です。
答えは333円で200円の仕入れ額に40%の利益率を乗せたときの売価は333円になります。
売価の333円から仕入れの200円を引くと儲けは133円になります。

儲けの133円を仕入れの200円で割ると133÷200×100=66.5%の利益率になってしまいます。40%の利益を乗せて販売したものが66.5%の利益になるのは間違いです。

確認のために仕入額ではなく販売額で計算してみます。
仕入れは200円、販売額は333円、儲けは133円です。
133÷333×100=39.9%
この0.1%の差は利益を乗せるときに1円以下での販売が出来ないために生じた誤差です。
スーパーマーケットでは、単品商品の利益率は四捨五入することがあります。

利益率の計算は利益額÷売上×100です。利益額÷仕入れ額×100は間違いです。

分類別の利益率

スーパーマーケットには複数の部門があり分類があります。
部門別の利益率は部門利益÷部門売上で出てきますが、分類別に出すにはどうしたら良いでしょうか。

仕入れを分類ごとに分けます。
例えば精肉部門では大きく分けて牛肉、豚肉、鶏肉、加工品に仕入を分けます。

牛肉の利益率を知りたいときは、牛肉の売り上げから牛肉の仕入れを引いて利益額を出します。その利益額を牛肉の売り上げで割って100を掛けると利益率がでます。

スーパーマーケットでは店内加工によって分類が変わる商品があります。例えば牛豚の合挽き肉なら、仕入れは牛肉と豚肉であっても売り上げは挽肉になります。一般魚で仕入れた魚を下ろして刺身にすれば、仕入れは一般魚で売り上げは刺身になります。

スーパーマーケットの生鮮部門で、分類別の利益率を出すのは難しいでしょう。